外国人専門ネイルサロン

私がネイルサロンを開業しようと志したのは、中学生の時。
ファッション誌で特集されていたカリスマネイリストに憧れて、自分もいつかこんな存在になれたらいいななんて思ったのがきっかけ。
その時まではネイルに触れたことはほとんどなかったのに何故憧れを持ったのかはわからないけど、オシャレで可愛い大人の女性ってイメージを強烈に持ったのが理由だと思う。

 

中学生でおこづかいも少なかった私は、まずは練習用にと100均で売ってるマニキュアを買って何となく爪に塗ってみたりしていた。
急にそんなことを始めたものだから、母は何事かと思ったみたいだけど、将来ネイリストになってネイルサロンを開業したいことを伝えると、応援してくれた。
それまであまり充実していなかったネイル道具が母の応援により一気に増えて、より本格的な練習ができるようになっていた。
教本も買って、付属のDVDを見ながら毎日テレビの前で練習。
私がそこまで本気だと思っていなかった父もその姿を見て応援してくれるようになった。

 

高校には行かずにネイルの専門学校に行きたいと思ったりもしたけど、両親と相談の末、一応普通に高校進学はすることに。
公立の高校に無事合格し、通いながらバイトして貯金を増やしていった。
普通の高校生ならバイト代は服代やら遊び代でなくなるだろうけど、一切使わずに貯金していったので、1年で50万円弱貯めることができた。
そして2年生になると同時に、バイトをしながら色々な所へ体験へ行き一番良いなと思っていたネイルスクールにも入学。
ネイルスクールは普通の専門学校とは違うので、高校に通いながらでも入学できるのはありがたかった。

 

学校に通いながら、1週間のうち3日バイト、2日ネイルスクールな日々を過ごす。
残りの2日もネイルの練習ばかりしていたからあまり友達はできなかったけど、今でも仲良くしている親友には恵まれた。

 

7月にはネイリスト検定3級に合格し、10月は2級に合格。
2級はプロの入り口に立てる資格と言うことで一気に難しくなるけど、気合と練習十分な私は見事一発合格。
先生たちにもたくさん練習に付き合ってもらってたのでありがたかったし一安心。
でも、目標は次の年の4月にある1級合格。
気を緩めるわけにはいきませんでした。

 

ちなみに、試験には実技があってモデルが必要。
私は↑で書いた親友にお願いした。
条件は、高校卒業までの間、タダでネイルをしてあげること笑
練習にもなるしありがたい話で、おかげで随分上達できたと思う。
今もちょくちょく会っていて、簡単な施術ならタダでしてあげて喜んでくれている。
たまにケンカはするけど何でも話せて居心地の良い関係なので、一生仲良くしていたい。

 

3年生になった4月、高校の進級よりもよっぽど大事な1級試験。
当日は朝から猛烈に緊張しながら会場に向かい、試験中は手が震えてました。
親友から落ち着いてと何度も声をかけてもらったけど、それがなかったら落ちてたでしょう。
何とか合格できて、目標の1級が取得できました。
余談ですが、試験中の私語は禁止されています。
親友は上手く声をかけてくれましたが、むやみやたらなモデルとのコミュニケーションは失格の原因になりえるので注意しましょう。

 

その後は普通に高校を卒業。
大学進学はせずに、ネイルスクールの就職相談を受け、ネイルサロンに就職。
貯金は既に100万円を超えていて、開業しようと思えばできないことはなかったものの、さすがに実戦経験がないままでの開業は無理と判断。
まずは経験を積むことを優先しました。

 

就職したネイルサロンは私が若いからと言って甘やかすことなく、厳しく優しく指導してくれました。
半年ほどの研修期間を経て、ついにお客様への接客を任された時は嬉しかった。
初めてのお客様は少し年上のお姉さんで、私が緊張しているのが伝わったのか、優しく笑顔で声をかけてくれたのは忘れられません。
実はそのお客様も今でも連絡を取っていて、たまに施術しています。

 

就職して2年。
店内での肩書きもトップネイリストとなっていた私は、そろそろ…と考え店長に退職の旨を伝えました。
多少の引き留めはあったものの、私の熱意に折れてくれて円満な退社ができました。
そこからは元々準備していたのもあって、開業まではあっという間。
駅近のワンルームを小奇麗にして最低限の設備を整えてオープン。
SNSやチラシで宣伝していたおかげもあって、初日から予約が埋まり、上々の滑り出し。
開業1ヶ月での売上も約60万円。
利益も十分残る金額で、これならイケると思いました。

 

開業からしばらく経った頃、外国人のお客様が増えてきていることに気付きます。
理由が何なのかはっきりいないまま、高校生レベルの英語力で何とか接客していたのですが、どうやら借りているワンルームのすぐそこに日本語学校があるようでそこの生徒さんだったようでした。
何故だか私のネイルは外国人に好評で、1日1組は外国人のお客様が来る感じ。
これは面白いかもしれないなと思い、店舗拡大も考えていた私は1店舗目を外国人専門ネイルサロンにすることに。

 

日本語を教えながらネイルも施術するサロン。
こんなのなかなかないでしょう。
早速私は求人を出しました。
日本語教師の資格とされている、日本語教育能力検定試験の合格者で、ネイルに興味がある人材。
探せば意外と見つかるもので、2週間ほどで連絡を受けました。
面接してみたら人柄も申し分なく、楽しく一緒に仕事ができそうと判断し採用。
1店舗目はめでたく外国人専門ネイルサロンに。
2店舗目は元々いたスタッフに任せ、こちらもオープンから順調です。

 

日本語の授業は身振り手振りが必要なこともあるので、ずっとネイルの施術をしているのは難しい。
1回の授業は90分で、生徒は2人。
一人頭45分と考えるとできる施術はごく簡単なものになりますが、それでも満足してもらえるのでありがたい。
たまにもっと凝ったネイルがしたいって要望があった時は、授業の合い間の時間を使って施術している。
もちろんネイルだけ希望のお客様も多いので、授業なしの時間も作っている。

 

そんな私のサロンは、今日も多くのお客様に支えられ自分で言うのもなんだけど繁盛している。
これからもお客様の要望に最大限に応えながらも、自分たちだけが出せるカラーを追及していきたい。
日本語教育の面白さを直に見ていて興味もあるので、いずれは私も日本語教師の資格を取ってみたいとも思う。
そして、今度はネイルサロンじゃなく小さくて良いので日本語教室を作ることが目標。
スタッフと目標を共有しつつ成長していけるよう、これからも頑張ります。

 

その後、日本語教師担当スタッフに勉強方法について聞いてみたら、やっぱりちゃんと人に習うのが一番だそう。
でも知り合いには通信で合格したって人もいるらしくて、意外と独学でもいけるのかな?って気もする。
日本語教育能力検定試験ってググってみると色々わかるけど、合格率は3割以下くらいみたいだから難関の部類。
スタッフからは何でも聞いてって言われているし、まずは仕事しながらお客様の迷惑にならない範囲で色々聞いてみるのもありかもしれないなと思った。
やるからには一発合格したいし、試験は年に1回しかないから落ちたら仕事にも影響出ちゃうし。
今すぐ挑戦できるほどの余裕はないけど、今のうちから少しずつ勉強していこうと思います。